Shopifyの売上を上げるには?運用保守の現場で効いた改善施策

Shopifyの売上を上げるには?運用保守の現場で効いた改善施策

 

Shopifyストアの売上を上げたい。そう思って調べると、SEO・広告・SNS・メルマガ・レビュー・クーポン……と施策のリストは山ほど出てきます。でも、使える時間も予算も限られていて、全部はできない。「結局どれからやればいいのか」が分からないまま、手が止まっていませんか?

 

まず結論から言うと、施策を全部やる必要はありません。売上を4つの数字に分解し、一番低い数字に絞って手を打つ。そして多くの場合、先に見直すべきは集客ではなくストアの中身です。この記事では、ECサイトの構築40社以上・運用保守20サイト以上を支援してきた弊社が、運用保守の現場でよく効く改善施策を「手を付ける順番」つきで解説します。

 

 本記事の内容

Shopifyの売上を上げる改善施策
1.まず結論: 売上は4つの数字に分解する
2.ボトルネックの見つけ方
3.購入率(CVR)を上げる施策
4.客単価を上げる施策
5.リピートを増やす施策
6.集客に手を付ける順番
7.施策を続ける仕組み
8.コマースラボの運用保守
9.まとめ・よくある質問

 

 

 まず結論: Shopifyの売上は4つの数字に分解してから上げる

Shopifyの売上を4つの数字に分解して上げる考え方

 

売上は「アクセス数 × 購入率(CVR) × 客単価」に分解できます。これに「リピート率」を加えた4つの数字のどれが低いかで、打つべき施策はまったく変わります。アクセスは十分あるのに購入率が低いストアで広告を増やしても、売上はほとんど動きません。逆に、購入率は悪くないのにアクセスが極端に少ないなら、ストアの中をいくら磨いても伸びしろは限られます。

 

そのうえで、この記事の背骨になる優先順位を先にお伝えします。運用保守の現場では、「集客(アクセス)を増やす」より先に、「今の流入で買われる率」——購入率・客単価・リピート——から手を付けることが多いです。理由は2つあります。

 

穴の空いたバケツに水を注がないため: 購入率が低いまま広告費を積むと、注文1件あたりの獲得コストがどんどん悪化します
今日から自分のストアで着手できるため: 購入率・客単価・リピートの改善はストアの中の話なので、大きな広告予算がなくても始められます

 

もうひとつ大事なのは、全部やる必要はない、ということです。4つの数字のうちボトルネックはたいてい1つか2つ。そこに絞って施策を選べば、担当が兼任でも売上は動かせます。この記事も、全章を順番に読む必要はない構成にしています。

この章のまとめ:売上を上げる第一歩は施策集めではなく、4つの数字のどこが低いかを知ること。次章でその見つけ方を説明します。

 

 

 現状把握|あなたのストアのボトルネックの見つけ方

Shopifyのストア分析でボトルネックを見つける4つの数字

 

ボトルネック探しに特別なツールは要りません。Shopify管理画面の「ストア分析」で、まず次の4つの数字だけ見てください。

 

 ストア分析でまず見る4つの数字

・オンラインストアのコンバージョン率(購入率)
・平均注文金額(客単価)
・セッション数(アクセス)
・リピーター率

 

購入率の目安は、商材によっても大きく変わりますが最低1%、できれば2〜3%です。ここを大きく下回っているなら、集客より先に直すべきものがストアの中にあります。客単価とリピーター率は業種・商材による差が大きいので、他店との比較よりも、自店の過去の数字と比べて下がっていないかを基準にしてください。

 

あわせて見たいのが、購入までのファネルです。閲覧→カート追加→決済到達→購入のどこで人が落ちているかを見ると、「商品ページで興味を持たれていない」のか「カートまで進んだのに決済で離脱している」のかを切り分けられます。同じ購入率の低さでも、打ち手が変わるポイントです。

 

なお、数字の話とは別に、サイトの信頼性・デザイン・ターゲットのずれといった構造的な原因が疑われる場合もあります。EC全般の原因の全体診断はECの売上改善の原因を7つに整理した解説記事で扱っているので、思い当たるあなたはそちらもどうぞ。本記事はここから、数字を起点にした改善施策に絞って進めます。

この章のまとめ:一番低い数字が、この後どの章を読むかの答えです。購入率が低いなら次章へ、客単価・リピートはその後の章へ進んでください。

 

 

 購入率(CVR)を上げる|運用保守の現場でよく効く改善施策

Shopifyの購入率(CVR)を上げる5つの改善施策

 

優先順位の先頭は購入率です。運用保守の現場でよく効く施策を、効きどころ別に5つに整理しました。

 

 購入率の改善施策5つ

・①商品ページ: 購入判断に必要な情報をページ内で完結させる
・②カゴ落ち対策: カゴ落ちメールと送料の見せ方
・③決済: 決済手段と購入手続きの負担を減らす
・④不安の解消: レビューとポリシーの整備
・⑤表示速度: 使っていないアプリの整理

 

①商品ページで意識するのは、写真の枚数と順番、サイズ感や使用シーンが分かる情報、そして送料・納期・返品条件を商品ページ内で完結させることです。お客様は分からないことがあるたびに離脱します。ページの外に調べに行かせないのが基本です。

 

②カゴ落ち対策では、まずShopify標準機能でできるカゴ落ちメール(チェックアウト離脱メール)を設定します。あわせて、「いくら買えば送料無料になるか」を早い段階で見せること。送料は決済直前に見えると離脱の引き金になりやすい項目です。③決済は、決済手段の拡充とShop Payなどの高速チェックアウトの活用、購入手続きの入力項目を減らすことが中心です。
またクレジットカード以外での決済手段も必ず導入してください。(PayPayなどの電子決済やコンビニ払い等)

 

④不安の解消は、レビューの表示(Judge.meなどのレビューアプリで実装できます)と、特定商取引法表記・返品ポリシーの整備です。地味に見えて、初めてのお客様の「このストアで買って大丈夫か」に直接答える施策です。⑤表示速度では、使っていないアプリの整理が効きます。不要なアプリはページを重くして購入率を下げるので、Shopifyアプリの入れすぎ解消の解説記事を参考に棚卸ししてください。

 

あわせて、メルマガやLINEの友だち登録の導線もこの段階で整えておいてください。買うかどうか迷って離脱したお客様にも配信で接点を持ち続けられるため、検討中の新規のお客様の背中を押すことにつながります。

 

実際、弊社の支援先の一例では、こうしたストア内の改善を積み重ねた結果、購入率(CVR)が0.7%から1.58%に改善しました。商材や流入の質によって改善の幅は変わるため同じ結果を約束するものではありませんが、集客を変えなくても購入率だけでここまで動くことがある、というのは現場の実感どおりです。

この章のまとめ:集客を触る前に、この章から2〜3個。まずは商品ページの情報とカゴ落ちメールから着手してください。

 

 

 客単価を上げる|買ってくれる人に「もう一品・もう一段」

Shopifyで客単価を上げるクロスセル・アップセルの施策

 

客単価の施策は、新しいお客様を連れてくる話ではなく、今日買ってくれる人にあと一品・あと一段上を提案する話です。主な施策は次のとおりです。

 

・関連商品の表示(クロスセル): カートや商品ページで「一緒に使うもの」を提案する
・上位プラン・セット品の提案(アップセル): 単品よりお得なセットや大容量を用意する
・まとめ買い割引・「あと○円で送料無料」の表示: 送料無料ラインが自然な後押しになる
・ギフト対応: ラッピングやのし対応は、単価だけでなく買う理由も増やす

 

実装の考え方は3分類で整理すると現実的です。Shopifyの標準機能でできること(関連商品の表示・送料無料ラインの設定など)、アプリで足すこと(クロスセル・アップセルの提案表示など)、テーマ改修が要ること(デザインに組み込んだ独自の見せ方)の3つです。まず標準機能から始めて、足りない部分だけアプリを検討してください。アプリを選ぶ基準はShopifyアプリの選び方の解説記事にまとめています。

 

なお、値上げや値付けの見直しも客単価には効きますが、商品戦略そのものの話になるため本記事では踏み込みません。まずはストア運用の範囲でできる「見せ方」から動かすのがおすすめです。

この章のまとめ:新規のお客様を1人増やすより、今日買う1人の単価を上げる方が早いことが多い。標準機能でできる提案から始めてください。

 

 

 リピートを増やす|一番効いているのは「お客様との接点」を増やすこと

Shopifyでリピーターを増やすメルマガ・LINE配信の施策

 

4つの数字の中で、効果の割に後回しにされがちなのがリピートです。一度買ってくれたお客様は、商品もストアも知っている状態から始まります。だから新規のお客様に最初の1回を買ってもらうより、小さな力で2回目につながります。

 

そのうえで、正直に言うと、リピート施策には現場ではっきりした濃淡があります。運用保守の現場で一番購入アップにつながっているのは、メルマガ・LINEの配信回数を上げること。つまり、お客様との接点を増やすことです。凝った施策よりも先に、まず配信の回数です。

 

理由はシンプルで、お客様が2回目を買わない最大の理由は、不満があるからではなく「思い出す機会がないから」です。どれだけ良い商品でも、届いて満足した瞬間から記憶は薄れていきます。配信はその記憶を呼び戻す接点です。月1回の凝った1通より、新商品・再入荷・使い方・お手入れ・季節の提案といった普通の内容でも回数を増やす方が、購入につながりやすいというのが現場の実感です。「配信しすぎると嫌われるのでは」とためらうあなたにこそ、まず今の配信頻度を一段上げることをおすすめします。

 

配信の土台づくりはShopifyの標準機能から始められます。顧客管理のセグメントで購入回数別にお客様を分け、初回購入のお客様と2回目以降のお客様で内容を出し分けるだけでも反応は変わります。メール配信を本格化するならKlaviyoのような配信アプリが定番です。あわせて、サンクスメールやレビュー依頼など購入後のフォローは自動化しておくと、忙しくても接点が途切れません。自動化の入口はShopify Flowの解説記事で紹介しています。

 

クーポンや同梱物、会員登録の促進も有効ですが、位置づけは「接点の質を上げる補強」です。届ける接点そのもの(配信)ができていないうちは、順番を先にしないでください。

この章のまとめ:リピートは「思い出してもらう仕組み」で決まります。最優先はメルマガ・LINEの配信回数=お客様との接点を増やすことです。

 

 

 集客を増やすのは「買われるストア」になってから

Shopifyの集客に手を付ける順番と考え方

 

ここまでの施策でストアの受け皿が整ったら、いよいよ集客です。誤解のないように書くと、これは「集客が大事ではない」という話ではなく、順番の話です。購入率・客単価・リピートが整ってから集客を増やせば、同じ集客投資でも回収できる売上が大きくなります。逆の順番だと、せっかく連れてきたお客様を取りこぼし続けることになります。

 

集客の手段は、検索(SEO)・SNS・広告・実店舗やオフラインの接点など多岐にわたります。手段ごとの詳しいやり方はECサイトの集客方法の完全ガイドにまとめているので、本記事では展開しません。

 

また、集客とあわせて意識したいのが、流入してきたお客様との接点づくりです。リピートの章で紹介したメルマガ・LINEの配信は、リピートだけでなく新規のお客様の購入にも非常に有効です。
購入を迷っているお客様に対して、商品説明、使い方、効果、お客様レビューなどわかりやすくお伝えできれば購入に繋がることもあります。
せっかく増やした流入を1回の訪問で終わらせないためにも、集客と登録の受け皿は必ずセットで考えてください。

 

Shopify文脈で1つだけ挙げるなら、ブログとコレクションページを使ったコンテンツSEOです。Shopifyの標準機能だけで始められ、広告と違って積み上げた記事が資産として残ります。実は、あなたが今読んでいるこのブログ自体が、弊社がShopifyの標準機能で運用している実例です。

この章のまとめ:集客は「最後に増やす」。先にストアの受け皿を整えてから投資すると、同じ費用でも売上への効き方が変わります。

 

 

 施策を「続ける仕組み」がないと売上は戻る

Shopifyの売上改善を続ける月次サイクルの回し方

 

改善施策は、一度やって終わりではありません。数字は市場や季節でも動くので、「分析→仮説→施策→検証」のサイクルを月次で回し続けることで、はじめて売上が定着します。このとき、1カ月に検証する仮説はひとつかふたつに絞ってください。欲張って同時に何個も動かすと、どの施策が効いたのか分からなくなります。サイクルの回し方や運用体制の詳細はShopify運用の完全ガイドで解説しています。

 

現場でよくあるつまずきは、施策の中身より「続ける体制」の方にあります。

 

・施策リストを作ったことで満足して、実行が始まらない
・担当が兼任で、繁忙期に入ると改善の手が止まる
・施策はやったが検証せず、「やりっぱなし」で効果が分からない

 

対策は2択です。自社で回すなら、月に一度「数字を見る日」を決めて仮説を1つ選ぶところから。自社のリソースだけでは回らないなら、外部と一緒に回す体制を作るのが現実的です。次章で弊社の体制を紹介します。

この章のまとめ:売上の差は「何をやるか」より「誰がいつやるか」でつきます。月次のサイクルに載せて、仮説はひとつかふたつに絞ってください。

 

 

 コマースラボの運用保守|改善施策を月5時間の改修枠で実行

コマースラボの運用保守と月5時間の改修枠

 

弊社はShopify専門で、ECサイトの構築40社以上・運用保守20サイト以上を支援してきました。運用保守サービス月額49,500円(税込)・契約期間の縛りなしで、日常の保守に加えて月5時間のサイト改修枠があります。この記事で挙げてきたような改善施策を、月次サイクルに載せて順番に実行していける体制です。

 

 月5時間の改修枠で対応してきた実例

・新規ページの構築
・機能実装(アプリ・カスタム)
・サイトレイアウトの変更
・不具合対応
・アプリまわりの修正 など

 

「どの数字がボトルネックか分からない」という段階からのご相談で大丈夫です。数字の確認と施策の洗い出しから一緒に進めます。他社で構築したストアのご相談も歓迎です。運用保守で任せられる業務の全体像はShopifyの運用保守の解説記事に、改修枠を超えるまとまった改修の費用感はShopifyカスタマイズ費用の解説記事にまとめています。

この章のまとめ:施策の洗い出しから実行・検証まで、月5時間の改修枠で月次の伴走ができます。

 

 

 まとめ・よくある質問|順番を決めれば、売上は動かせる

Shopifyの売上を上げる改善施策のまとめとよくある質問

 

 この記事の要点

・売上は「アクセス数 × 購入率(CVR) × 客単価」+リピート率の4つの数字に分解する
・手を付ける順番は、購入率→客単価→リピート→集客
・リピートで一番効いているのは、メルマガ・LINEの配信回数=接点を増やすこと(運用保守の現場の実感)
・1カ月に検証する仮説はひとつかふたつに絞る
・「何をやるか」より「誰がいつやるか」。続ける体制まで決める

 

Q1. 広告を増やせば売上は上がりますか?

A. アクセスは増えますが、購入率が低いままだと注文1件あたりの獲得コストが悪化しやすくなります。先にストアの中(購入率・客単価・リピート)を整えてから集客に投資するのが、本記事の提案する順番です。

 

Q2. 何から始めればいいですか?

A. Shopify管理画面のストア分析で4つの数字を見て、一番低いところに対応する章の施策から2〜3個選んでください。迷ったら、商品ページの情報整備とカゴ落ちメール、そして配信回数を増やすことから始めるのがおすすめです。

 

Q3. 効果はどのくらいの期間で出ますか?

A. 施策と商材によって大きく異なるため、期間の断定はできません。だからこそ、1カ月にひとつかふたつの仮説を検証する月次サイクルに載せて、効いた施策を残していく進め方をおすすめしています。

 

売上を上げる方法は無数にありますが、あなたのストアに今必要な施策は数個です。4つの数字で現在地を確かめ、順番を決めて、続ける。運用業務全体の回し方とあわせて進めたい場合はShopify運用の完全ガイドもどうぞ。

 

この記事を書いた人

株式会社コマースラボ 代表取締役 濱野恵太郎

濱野 恵太郎(はまの けいたろう)
株式会社コマースラボ 代表取締役

・Shopifyパートナー
・BASE認定パートナー
・WACA認定ウェブ解析士

・ECサイト構築40サイト以上
・ECサイト運用保守20サイト以上

構築から運用・保守まで一気通貫で対応しています。

 

 Shopifyの売上改善のご相談はコマースラボへ

「どの数字から手を付ければいいのか」の整理からで大丈夫です。弊社が現状の数字の確認と施策の洗い出しからお手伝いし、月5時間の改修枠つき運用保守サービスで実行まで月次で伴走します。他社で構築したストアのご相談も歓迎です。

 

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